テレワーク運用の失敗から生まれた5つのマネジメント改善施策。Beso流のハイブリッド勤務を解説!
”テレワーク”の導入と運用が当たり前になってきたこのご時世。
- テレワークの目的ってなに?
- 本当に効率的なのか?
- どのようにすればいいのか?
などなど、Besoでの失敗例も交えて、現時点での”テレワーク運用法”をお伝えします!
目次
日本の職種別テレワーク実施率と会計業界
日本の職種別にテレワークの普及を確認したとき、会計業界のテレワーク実施率は33.1%。決して普及が進んでいるとは言い難い状況です。
出典:株式会社パーソル総合研究所「第五回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」
テレワークのメリットとデメリット
また、日本労働組合総連合会が、2020年6月に実施した「テレワークに関する調査(対象:全国の労働者1000人)」によると、それぞれ以下の5つがメリット、デメリットとして認識されています。
テレワークのメリットだと感じていること(複数回答形式)
- 通勤がないため、時間を有効に利用できる(74.6%)
- 自由な服装で仕事をすることができる(48.0%)
- 自分の好きな時間に仕事をすることができる(25.6%)
- 好きな場所で仕事ができる(19.8%)
- 業務に集中できる(15.5%)
出典:日本労働組合総連合会「テレワークに関する調査2020」
テレワークのデメリットだと感じていること(複数回答形式)
- 1.勤務時間とそれ以外の時間の区別がつけづらい(44.9%)
- 2.運動不足になる(38.8%)
- 3.上司、同僚とのコミュニケーションが不足する(37.6%)
- 4.業務の効率が低下する(20.3%)
- 5.適正な評価が行われるのか不安(16.6%)
出典:日本労働組合総連合会「テレワークに関する調査2020」
これを見ると
- テレワークのメリット=個人の働き方の多様性確保
- テレワークのデメリット=組織的協業体制の構築の難しさ
と大きく分類できるようです。
それでは、Besoでは「テレワークの導入と運用」をどのように行ったのか、失敗とそこから学んだ改善施策について解説します。
Besoのテレワーク導入:背景と目的
Besoではコロナ前の創業時期からテレワークを活用しており、クラウド会計に特化していたのでスムーズにテレワークを導入できていました。
自由働き方を推奨する社風
白木と私はふたりとも勤務時代も管理されるのが好きではなく「結果出してくるから、自由にやらせてくれ」というタイプだったので、Besoにきてくれメンバーにも”自由に働いてほしい”という想いで、社内全体でテレワークを推奨してきました。
イシューベースで課題を生み出し、行動する
とはいえ、これはあくまでも個人的な見解ですが
自由=楽
ではなく
自由=責任が大きい
だと思っています。
管理されないということは自分で課題を見つけて、それに向かって”自立駆動”で行動する必要があります。そういった能力は初めからできる人もいますが、後天的に培うことができると思っています。
おせっかいかもしれませんが、Besoでの働き方で結果を出せるようになったら、いわゆる”優秀な人材”になっていた!という状況を作り出したかったので、”イシューベース”で課題を伝えて自由に働いてもらうスタイルを採用しました。
テレワークの導入に当たって、はじめに行ったこと
まず全員に自宅にテレワーク用の機材を送りました(笑)
あとは「何もしなかった」です(笑)
「自分たちがそうだったから、みんなもそうだろう」はダメだった
テレワークの導入のために特に何もしなかったのが失敗の一つでもあったのですが、その根源として「自分たち(白木、仲田)が自身で決めていろいろやってきた」ということがメンバー全員一緒だろうと思っていたことがダメだった気がします。
配慮が足りていなかったな・・・と今ではとても反省しています。
結果「みんなが何をしているか全くわからない」という状況に
特に管理もしないで、指示もしないスタイルで働いてもらっていた結果・・・全員の業務量や進捗状況などが、全く分からない状況になってしまいました。
コミュニケーションは積極的に取っていたつもりでしたが、少しずつテレワークの課題が顕在化してきていました。
顕在化した3つの課題、そして従業員の退職
完全にテレワークだけが原因だったわけではないですが、何もルールを設けずに始めてしまったテレワークでの大きな課題は、以下の3つです。
- 情報共有ができず、情報が属人化してしまう
- 業務量・進捗状況を把握できず、業務過多や期限遅れが生じる
- 従業員の教育に時間がかかる
現状でも完全に解決したわけではないのですが、四苦八苦しながら改善を重ねて来ています。そこで、同じような苦労をしてほしくないので上記課題に対してBesoが行っていることをご紹介します。
テレワーク改善のための5つの具体的なマネジメント改善施策
このような失敗を受けて、Besoがテレワーク改善のために行った「5つの具体的な施策」は以下の通りです。
改善施策①:全社的に週3は出社
まず、全社的に週3は出社するように決めました!
「このフェーズにおいて、リモートを主にするのは組織のレベル的にも厳しい」と考えたのがこの意思決定の背景にあります。テレワークを主にするには、管理者や、みんなの心や体の状態を気遣い、意見を集約する人が必要です。
また、今後考えているのは、役職ごとに出社割合を変えていこうかなと思っています。こちらは確定したら、またご報告します。
改善施策②:リーダーが会社週報を作成し、メンバーがコメント
「情報共有ができず、情報が属人化してしまう」という課題への施策として、会社週報の活用があります。
事業部ごとの会社週報をリーダーに書いてもらう
→それに対して、それぞれがコメントする
改善施策③:議事録の作成と決定事項の共有
また、小さな決定事項も議事録をとり、Notionで共有するようにしました。
※BesoではNotionを使い、社内の情報共有を行っています。
改善施策④:リーダー管理者とともに、業務量と進捗の確認をごりごり行う
「業務量・進捗状況を把握できず、業務過多や期限遅れが生じる」という課題。これに対して今の段階では「リーダー管理者をお任せし、業務量と進捗の確認をごりごり行う」ことしかできないと判断(笑)。
「〇〇日までに、これやっといて下さい」じゃ回らないため、必要に応じてMTGや、最悪、一緒に行うくらいまで入り込んで回していきます。
改善施策⑤:対面で毎月1on1MTG。ちょっと暑苦しいくらいの熱量で
「従業員の教育に時間がかかる」という課題に対しては、対面で毎月1on1で他愛もない話や目標達成度、今後の目標の再設定などを行います。ちょっと暑苦しいくらいの熱量でVMV(ビジョン、ミッション、バリュー)も語っちゃったりします(笑)
あとは・・・飲みにいきます(笑)
原因は「テレワーク」ではなかった??!
こうやって見てみると、顕在化した課題の原因は、テレワークではなかったような気がしています。
これを機に、社内のルールや就業規則などを作るいいきっかけになり、これまで対応できていなかったことへの反省と戒めになりました。
テレワーク運用のためにやるべき3つのこと
①テレワークの目的の再認識、ルール作成&共有
目的を見失うと、組織としての動きが本当にできなくなってしまうので要注意です。
目的を決めたら全員が見れる場所に記載し、一度はMTGなどで全員に説明する機会を設けた方がいいと思います。
いくらSlackやchatworkで「見ておいてください」といっても、見ない人は見ないです。
②テレワークができる環境の整備
テレワークができる環境を準備する。モニターもWi-Fiもない環境でテレワークをしてもらうのは酷すぎます。
必要な機材、環境を準備するのは必須です。ちなみにBesoは、モニターやWi-fi、バーチャルオフィス(←これは運用方法の見直しが必要ですが)を準備しています。
③出社のタイミングを設け、コミュニケーションをとる
我々の業務内容的にもコミュニケーションなしでできるものではないと思っています。
これでもか!というくらい出社時にはコミュニケーションをとりましょう(笑)
そして、いけるときには飲みに行きましょう(笑)
ハイブリッド勤務のコツは様々な”準備”と”コミュニケーション”を怠らないこと
このように、テレワークを導入するまでには様々な”準備”が必要だということがわかりました。
また、導入後には出社時以上にコミュニケーションコストが発生しますが、コミュニケーションを怠らないことが重要です。
Besoでは、一般企業様及び会計事務所様にDX支援を行っております。
何かありましたら、お気軽にご相談ください!
BESO 仲田 芽衣
地域経済・日本経済が大きく発展するようスタートアップ企業をサポートし、会計業界の常識を覆し魅力的な業界にすることに注力していきます!
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